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2016年3月13日 (日)

若者に行動できるフィールドとチャンスを与える取り組み

起業・創業セミナー
2016年3月10日(木)午後6:30~
小松島市商工会議所
講師
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以下聞きかじりメモ
ETICは大学生と企業をつなぎ、実践型のインターン・シップの支援をしている。留学の支援や起業家の育成なども手掛けている。NPOなのに10億円くらい儲けている。代表の宮城さんが徳島県小松島市の出身ということで、里帰り講演となった。
夢古道おわせはおばあちゃんの家庭料理のランチバイキングのレストランと日帰り温泉の2本立ての観光施設。人口2万人の町に年間3万人の来場がある。支配人の伊藤さんは商工会議所の経営アドバイザー。商工会議所が町おこしのために会社をつくった事例は面白い。
(1)田舎こそが最先端
東北の震災によって若者の流出が加速して、東北の高齢化はかなり深刻になった。ところが、その東北よりも高齢化が深刻なのが東京であるという。その意味は、東京だけが人口が増えているということじたいが危機であるという。一極集中で日本中の団塊ジュニア世代が東京に集まってしまっている。それが65歳を迎える20年後、東京が日本で一番深刻な少子高齢化の町になる。このことは日本の東京だけでなく、中国も東南アジアの国々も、崖がやってくる時期が違うだけで、同じような問題を抱えている。データが導き出すリアルな未来である。
少子高齢化の進む田舎で、何かベンチャー企業を起こすことは、実は世界の最先端のことなのである。
良い社会とは何か?それは大きくすることではなく安定することなのではないか?
小さくすればするほど出番が増えるものだ。自分に適したものを見つけられるのは大都市ではなく田舎なのかもしれない。ダメだった撤退することもできる。いざとなれば撤退もできるという軽さがあって、それでいろいろやった結果、結果として、その地域と起業が相思相愛になっていけば、ほんとうの意味で定住定着がある。
(2)プロジェクトが人を集める時代になった。
東京へ駆り立てる時代があった。それは田舎では儲からないから、稼ぎたいなら東京へ行くしかなかった。田舎にいてもしょうがない、外へ出ろというプレッシャーがあった。お金があれば幸せになれるという感覚があった。自分をどこか枠の中に限定してしまっているようなところがあった。それが震災以降変わったように感じる。インターネットの登場も大きい、個人が社会に影響を与えることができるようになった。自分が伝えたい情報を簡単に発信できるようになった。お金だけでは幸せになれないと考える世代が生まれてきた。フェイスブックの社長のように、自分の財産を全部どこかに寄付してしまったというような人の心境はどのようなものなのだろう。お金より大切なものが見つかったということだろう。
必死に就職活動をして、5次面接までやって、ようやく採用された会社を1年たらずでやめてしまう。卒業していった先輩が、大学のサークルを尋ねて、後輩に会社のクチをいう。
何のために働くのか?自分の生きるモデルを見つけたい。生きていくための価値観みたいなものをはやく見つけたいという気持ちが、インターンシップへ人を集めている。
東北の震災の後くらいから変化はあったが、ここ1年くらいは大きく変わった。それは自分事でないと響かなくなったということ。自分との距離感が近いものでないと受け入れてもらえなくなってしまった。広報する時、薄く浅く広くは全く見向きもされない。限定的で、深く、自分の中に落ちていくものでないと難しくなった。
ついついブランドや価値観の情報を発信をしてしまうが、若い人たちは、自分が関われるかどうか、自分が行動できるかどうか求めているので、行動のチャンスをいっぱいつくるようにすればいい。
若者の感性に届くチャンネルの変化を感じる。町にたったひとつしかない喫茶店が営業をやめて、町に飲食店がひとつもなくなった。そこで最後の喫茶店「つどい」の復活プロジェクトをやろうと企画し、「日本仕事百科」というサイトに2週間だけ募集をかけたら、26人もの若者がやってきた。明確なミッションがあれば、チャレンジしにくる人はいる。
プロジェクトに人が来る時代になった。そして地域には、まったくこだわらなくなった。
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上勝のいろどりの横石さんの次のプロジェクトの構想。山を買って「いろどり山」をつくる。既存のいろどりビジネスを拡大するというのではない。上勝町は、いよいよ人口が減り過ぎて、会社が運営できなくなってきた。温泉旅館があるが、お客さんに満足していただく料理を提供するのが、難しい。従業員のさまざまなサービスを磨こうというのも難しい。他の地域に絶対に勝てない。インフルエンザが流行ったり、田植えや稲刈り、PTAの集まりとかがあると、従業員が来なくなり、サービスが提供できなくなる。これでは競争に勝てない。これは人口が少ないがゆえの悩み。よろこんでもらえることをしないとけいない。それと経営は別。よろこでもらることだかりしていると潰してしまう。
若者が、上勝の地域性を活用して起業したいと思ったら、それを応援する仕組みをつくる。温泉旅館なんだけど、料理を提供するのをやめて、温泉に入ってもらって、泊まってもらうのだけれど、食べるのは周辺の屋台とか、小さなカフェとか、食堂とか、そういうのがいろいろあったら面白い。
人口が減るのは、地域外への流出。小学校までは地元にいてくれるが、中学校で地域外へ出て行ってしまう。理由は部活がない。人が少なくて部活が成立しないし、人数が少ないと面白くない。
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目からうろこの取り組み。それは「西粟倉の森の学校」西粟倉村は、岡山県の最北東端にあり、兵庫県・鳥取県と境を接する村である。面積の約95%が山林、人口は1600人。地域資源の活性化に取り組む「森の学校」という人材育成機関をつくり、地域外からインターンシップをたくさん受け入れている。ポスターが面白い「定住しなくていいいんです」と書いてある。定住促進の予算を使っていて、定住しなくていいというのは怒られそうだが、あくまで人を育てるというスタンスで、3年間の起業家育成の学校。ローカルベンチャースクール。
3年後の結果として、起業したり、就職したりするのだが、それは西粟倉でなくてもいい。1年やってみて、そこでコースが変われるようにしている。1年やってみてどうだったかを検証し、相談員がしっかり相談に乗ってあげる仕組みをもっている。3年間で1年づつ、違うコースをやることもできる。
さまざまな人が来て、さまざまな行動を起こす。その多様性こそが大事だ。若者に行動できるフィールドを提供し、行動するチャンスを与える場をつくることが面白い。
(3)なぜ起業するのか?田舎には人を育てる力がある。
稼いでやるとか欲望のためにやる。役割のためにやる。好きだからやる。やりたいという意志がないと、事業は大きくならない。突き抜けたいと思う人もいる反面。人によっては、大きくしたくない。ある程度でいいという人もいる。女性の方が自分の幸せの形をまじめに突き詰める人が多い。かわいくいたい。守ってもらいたい。かまってもらいたい。という欲求が強い人もいる。
小さな責任で縛られてしまって、身動きができなくなってしまうのではつまらない。やらなくてはいけないことに謀殺されてしまい、何のためにやっているのかわからなくなる。
金銭よりも「みえ」で動く。「いろどり」の仕組みでは、タブレット端末で自分で受注を受けることができる。柊は10万ほどあるはずなのに、半分も受注されない。お互いに遠慮しあっているのだ。それで、1万くらい出せる所へお願いいくことになる。そうするとお願いされた農家は、まわりの農家に言いふらす。「頼まれたから、どうしてもというから、仕方なく出すことにした」と。これは田舎の儀式。頼られるのがうれしい。そして周りの人に自分が頼られていることをアピールすることもうれしい。
田舎は変化を望まない人も多い、変化に対し拒否反応を起こすところ。ゆっくりとした変化は受け入れられる可能性がある。田舎が保守的になるのは、田舎は失敗の経験が少なすぎるからだと思う。インターン生が来ることで失敗の経験値が上がることだけでも田舎としてはありがたい。
「自分のやり方を押し付ける」のは、家族ばかりだから、おばあちゃんが嫁に自分のやり方を教えたが、嫁はできなくて、うちの嫁はダメだと思っていたら、インターン生が来て、その子もできなくて、世の中は、こんなもんかとあきらめることができた。
田舎はおせっかいをしたい人がいっぱいいる。「教えてあげる」ことは本質的に人を元気にする。若い人と高齢者をセットすると、高齢者はとても元気なる。特に田舎のおじいさんは若い女性が好きだなとおもっていたら、田舎のおばあさんも若い男性が好き。インターン生が僚に帰ったら、玄関にカレーライスがすぐに食べられるようにスプーン付きで置いてあった。誰からの差し入れかはわからない。東京ならちょっとした事件になるが、そのようなことがあった。
インターン生は、カレーライスの差出人を訪ね探さなくてはならない。そしてお礼を言わないと、ダメなやつのレッテルを張られてしまう。田舎のこのような儀式は人を育てる力がある。
「おせっかい」や「みえ」そういう人間の欲望ではない生きていくためにある程度必要な欲求がある。それでいてお金があまりからまない。人が程度にいる地域社会をフィールドがあるからこそ、若者に行動するチャンスを与えることができる。

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