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2016年1月 1日 (金)

ぎゃあてい・ぎゃあてい・はあらーぎゃてえ

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唐の時代、玄奘三蔵は人々を苦しみから救う智慧が説かれているという、大乗仏教の基本的な教義である大般若経16部600巻を原文のサンスクリット語から漢字に翻訳した。

そして「大般若経」はあまりにも膨大なので、その真髄を短く分かりやすくした「般若心経」をつくった。その般若心経のクライマックスは「ぎゃあてい・ぎゃあてい・はあらーぎゃあてえ・はらそうぎゃあてい」と原文のサンスクリット語のままで、まるで呪文のような響きになっている。

この部分を、あえて日本語に訳したならば「至れり、至れり、彼岸に至れり、彼岸に至ったならば」という意味になるのだろう。

苦しみのこの世の岸から、苦しみのないかの世界の岸に渡るというような意味なのだろう。

そのようなことを教えられて、海をわたる龍のような獏のような蜃のような生きものを思い描いた。それでいて大乗だから、たくさんの人が乗れるもの、それは機械的な乗り物ではなく、ラクダのようなゾウのような生きもので、かつ乗り物のようなものなのだろうとも思った。

かの彼岸に向かって、海を渡るときには、魚のようにすいすい泳ぎ渡るのではなく、手でかき分けて、足で踏ん張って、まるで滝を曻るようにすすんでいくのだろうと思った。

お線香の匂いと、木魚や鈴や鐘の音色、般若心経のぞめきに出会うたびに、この生きものが現われる。

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