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2016年1月15日 (金)

月と星と中津峰

土佐の桂浜は月の名所であるが、月には黄色く紅葉する桂の木が生えているという伝説がある。そして桂の木は、潮の満ち引きを支配する月を信仰する海の民の御神木である。

和歌山県の那智勝浦、房総半島の千葉県勝浦、徳島の勝浦川の「かつら」は皆、海洋民の本拠地たっだ処と思われる。

徳島の勝浦川は中津峰の南を通って東側で平野に出て、扇状地をつくっている。

中津峰は四国の背骨を形成する四国山地の、その2番目に標高がある剣山からつななる連峰の東の端にあたる。標高は773m。平地からいきなり高くかけあげるような山なので、ずっしりと、大きく見える。そして那賀川と勝浦川の河口域からは、どこからもよく見える。

中津峰は、津峰、日の峰と合わせて「阿波三山」とよばれ、紀伊水道で漁をする漁師や船舶から厚く信仰されている。中腹にある如意輪寺には常夜灯が設置され、航海の道しるべとされた。

また、中津峰の山頂には、石垣に囲まれた天津神社が祀られている。祀られている神様は三十八社大権現とよばれ、九曜二十八宿の星々と地元の神の三十八の神々を合祀した神である。また中津峰の麓の勝浦町には星の岩屋という神社があり、ここには弘法大師(空海)が禍をもたらす悪星を中津峰の南の太龍寺の山から、神通力で念じ落した。その星の化石が祀られているといわれている。中津峰には星にまつわる伝説がある。

そして中津峰は海の民の信仰の山であり、その山の頂上には火を灯し灯台としていたという伝説もある。地上の星、畝に火を灯す、畝火山であったという。

そして中津峰の山頂付近には人が暮らした跡らしきものがある。

『燈火録』は、その序文には「友人元木蘆州年ころ見聞せいことども漫録せしもの若干巻あり。そが中に当国の事に係れることを別冊にして此をなづけて「燈火録」となんつけける。其ゆゑは眼の睫に於けるにちかしといへども、見ることかたく燈火の光も猶直下を照らすことかたしといふ意にて斯くはなづけにける。又春雨のつれづれ閑なる雪の夜など、燈に向ひて書つづりにしこともあれば燈の下にて録したりといふ意にて見られんも又ちかしと語りき。(後略)文化九申のとし 三月 野口信為誌」とある。文化9年は1812年である。

その『燈火録』に「中津峰の上を長者ケ原といい、屋敷跡あり。馬場・井戸跡も今に残る」とあり、頂上から100mほど西に寄った所に石垣が現存し、清らかな水も流れている。長者が米糠を捨てたので糠ケ原とも呼ばれるところもある。糠は月の象徴であり、不老不死の意味がある。

地元の民話では、狩りを楽しんで暮らしてる長者が棲んでいたが、ある日、獲物がまったく取れないことがあったが、そこに大きな猪が長者の方へ一目散にかけてきた。ところが、その後ろから四斗樽もある大きな大蛇が猪を追っていた。こんな大きな大蛇がいたのでは狩りができないと、大蛇を鉄砲で撃った。打ったら、あたりに濃い霧が立ち込めて、気を失った。目覚めたら、あたりに血の跡があったので、とどめをさそうと追っていくと大きな洞穴の中に続いていた、中を伺うと、大蛇は二匹いて、「長者が狩りができるように獲物を追いだしてやったのに、長者に撃たれた、息子よこの仇を討ってくれ」と言って大蛇は死んだ。恐怖した長者は一目散に家に逃げ帰ると、熱を出して寝込んでしまった。そして家に閉じこもった。何日か後に、美人が道に迷ったので止めてほしいと訪ねてきた。どこからみても人間なので、長者は泊めてやったが、三日たっても帰ろうとしないので、不審がって、そっとのぞくと、鏡に映った美人の顔は大蛇だった。そこで長者は美人を鉄砲で撃った。美人は大蛇となり、口から火を吹いて「おぼえとけよ」と恨みながら死んでいった。長者は気がおかしくなってしまって、井戸に身を投げて死んだ。人が住まなくなった長者の屋敷は次第に朽ちて、今は石垣だけになっているという伝説である。

中津峰山から西方の連山を八多山といい、徳島藩主の狩場であった。寛文元年(1661年)3月6日から3月12日まで行われた蜂須賀光隆の鹿狩りでは、獲物362頭。従者3,600人であったと『阿淡年表秘録』にある。(以上ウキペデアより)

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