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2016年1月15日 (金)

生命エネルギーの源・ブドウ糖

1976年、火星に着陸した探査機バイキングは火星には生命がいないということを確認した。では、どのように調べて火星には生命はいないと確認したのだろうか?火星に生命が存在しているなら、その生命は火星の大気を利用しているはずで、火星の大気に何らかの影響を与えているはずである。生命が存在していなくて、つまり大気に影響を与えるものがいないのなら、火星ほど古ければ、火星の大気は「化学的平衡状態」になっているはずだというのである。火星の大気には酸素も水素もメタンもほとんど含まれておらず、二酸化炭素がほとんどで、化学的平衡状態であった。これによって火星には生命はいないということが証明された。

化学的平衡状態とは、酸とアルカリが反応して中性になるように、長い時間の中で、化学反応するものは、すべてみん、なしつくしてしまい、もうそれ以上、何も変化しない状態になることである。

火星も金星も、地球の兄弟の星は、みな大気の主成分は二酸化炭素。地球だけが、窒素と酸素で、二酸化炭素は極わずかしかない。地球の大気に二酸化炭素が少ないのは、海に溶けたから、そしてもうひとつ植物に吸収されて生きものの体になってしまっているから。地球の大気に酸素が多いのはなぜか?これも植物が生きるために光合成をおこなったときの廃棄物がたまりにたまって、大気の20%を占めるまで溜まってしまった。

色はにほへど、散りぬるを、我が世たれぞ、常ならむ、有為の奥山、今日越えて、浅き夢見じ、酔ひもせず

いろは歌は「涅槃経」の諸行無常、是生滅法、生滅滅已、寂滅為楽を歌っているという。

形あるものは、いつか壊れていく。この世界のすべてを支配している絶対の法則である。この法則に逆らうものがある。生命である。地球には生命が宿っている。だから火星や金星といった兄弟の星とは全く違った姿をしている。

秩序を作る時にはエントロピーという熱力学的な量が減少する。エントロピーは「無秩序さ」を表す熱力学的変数である。生物が死ぬと構造が壊れて、物質も分解されていくので、エントロピーは増大していく。つまり無秩序さは増していく。

生きた細胞はエントロピーを減少させて、秩序をつくっている。しかし、細胞が利用するエネルギーや物質、細胞が排出するエネルギーや物質のすべてを考えると全体としてはエントロピーは増大している。細胞は環境のエントロピーを増大させることで、逆に細胞内の秩序を保っているといえる。このことは生命が環境を汚染しなければ生存できないことを示している。

従属栄養生物、つまり動物は、外部から栄養を取り込み、それを呼吸によって酸化し、細胞活動エネルギーを得ている。

ブドウ糖は炭素と炭素の間に結合をもっていて、ブドウ糖が呼吸によって酸化されて、消費されてできた二酸化炭素に比べると、ブドウ糖は「自由エネルギー」をたくさんもっているということになる。細胞が利用した「自由エネルギー」は、最終的には熱エネルギーとなって放出されていく。

自由エネルギーとは「化学反応において放出されるエネルギーのうちで、他の仕事に利用できる部分」を表している。従属栄養生物、つまり動物は、取り入れた物質が持つ自由エネルギーの放出によって、細胞は駆動していることになる。

光合成生物は「自由エネルギーの高い物質」を外部から取り入れているわけではない。二酸化炭素も水も、それぞれ炭素と水素が完全に酸化された物質で自由エネルギーが残っていない物質である。

宇宙空間は絶対温度で約3度。地球内は絶対温度で250度と宇宙空間にくらべると温かい。そこで地球から宇宙へは熱がどんどん逃げていっている。地球の温度250度の源は太陽の表面温度6000度と平衡にある電磁波である。光合成を行う細胞には6000度のエネルギーが流入し、それによって細胞内の代謝サイクルが回転する。エネルギーは最終的には約250度のエネルギーとして放出される。つまり一種の熱機関のようなものと考えることができる。

エネルギーとしての収支はゼロであるが、その非平衡な流れによってサイクルがまわるのである。この代謝サイクルの「勢い」によって、もともと自由エネルギーを実質的にもたない二酸化炭素や水から糖などの自由エネルギーをもった物質をつくりだすことができ、さらに、細胞の構造を形成することもできる。ここでつくられたブドウ糖は従属栄養生物によって、自由エネルギー源として利用され、細胞の代謝サイクルを回転させる。

光合成を行う細胞は、地球規模で行われている太陽エネルギーによるさまざまな生命現象の駆動と同じことを、小さな規模で実現していることになる。

一枚の葉と、地球は相似の関係にある。

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