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2015年12月11日 (金)

太刀魚の海

平成1810月に徳島県が徳島県内の漁師さん187人を対象にアンケート調査を行う。「漁師が選ぶ!旨い魚」の一番は58票でタチウオだった。(2位サワラ49票、3位サバ37票、4位アジ27票、4位マダイ27票)卵を抱えた夏を旬とする地域が多いが、徳島での旬は大きくまるまるとふとった冬。肉厚の太刀魚を白焼きにするのが徳島でのいちばんおいしい食べ方と思う。

その外観が太刀に似ていることより、太刀魚(タチウオ)と名づけられたとする説(「刀」の字を取って「魛」と表記することもある。)。また通常深さ100mくらいの泥底に群生し、朝夕の薄暗い頃に表層に浮き上がり餌を狙って立ち泳ぎをし、頭上を通り過ぎる獲物に飛び掛って捕食する。このため立ち泳ぎすることより、立魚(タチウオ)と名付けられた説もある。

分布は熱帯から温帯にかけて世界中。沿岸域の表層から水深 400m 程度の範囲の泥底近くで群れて生活しているが、時には河口などの汽水域まで入り込むこともある。

産卵期は610月。稚魚や幼魚のうちは、甲殻類の浮遊幼生や小さな魚などを食べている。成魚はカミソリのような歯で小魚を食べるが、時にはイカや甲殻類を食べることもある。成魚と幼魚とは逆の行動パターンを持ち、成魚は夜間は深所にいて日中は上方に移動し、特に朝夕は水面近くまで群れて採餌をするが、幼魚は日中は泥底の上 100m ほどの場所で群れていて、夜になると上方へ移動する。

体表には鱗がなく、その代わりに全身が銀色に輝くグアニン質の層で覆われている。生時はやや青味がかった金属光沢を持つが、死後ほどなくすると灰色がかった銀色となる。表面のグアニン層は人が指で触れただけですぐ落ちるほど落ちやすいが、生時は常に新しい層が生成されることで体を保護している。このグアニン層から採った銀粉は、かつてはセルロイドに練りこまれて筆箱や下敷きといった文房具、また模造真珠やマニキュアに入れるラメの原料として使われていた。

津田の木工団地の突堤。またはその沖にある一文字突堤は太刀魚釣りのメッカである。達人は一日でクラ―ボックスを太刀魚でいっぱいにして帰るという。

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